みなさんこんにちは、アシスタントのヨッシーです。今回はイギリスの免税手続きが現在どうなっているかについて、紹介したいと思います。
イギリスの免税手続き制度の現状
海外旅行といえば、免税手続きにより消費税や付加価値税(この辺りの税の名称や免税の対象となる税は国によって異なる）を免除してもらい、お得に買い物をすることも醍醐味の１つといえます。
日本を含めて各国も海外からの観光客の誘致や消費を促進するために、外国人への免税制度を導入している国は多いです。
ところで観光客向けのイギリスの免税手続きですが、イギリスのEU離脱前には、他のEU加盟国と共通の免税制度を利用していました。そのため、イギリスも他のEU加盟国と同様の免税手続き方法を行えば付加価値税（VAT）が払い戻され、また他のEU加盟国で購入した商品についてもイギリスで免税手続きができました。
しかし現在(この記事を書いている2023年1月）では、イギリスは旅行者向けの免税手続き制度は廃止されており、イギリスには旅行者向けの免税手続き制度は、ありません。
厳密には、イギリスは2021年に完全にEUから離脱した際(ブレグジットの移行期間終了時）に従来のEU加盟国と共通の免税手続き制度を完全に廃止してしまいました。その後イギリス独自の免税手続き制度を創設しなかったため、2021年当時から現在(2023年1月）に至るまでイギリスに旅行者向けの免税手続き制度はありません。
そのため、私たちが旅行でイギリスを訪れて服やカバンなどブランド品を買ったとしても、イギリスでは免税手続き制度が廃止され制度そのものがないため、他のEU加盟国のような免税の恩恵を受けることはできません。
もし他のヨーロッパの国とあわせてイギリスを旅行するのであれば、イギリス製のブランドなど一部を除いて、イギリス以外の国でブランド品等を購入し、そこで免税手続きをする方が、お得に買い物をすることができます。
イギリスではまったく免税品が買えないのか
先ほども述べた通り、イギリスには免税手続き制度が廃止されてありません。もっとも、イギリスを旅行した際には一切免税品を買えないのかと言われるとそんなことはありません。
現在、イギリスでは国際線の発着する空港(EU加盟国への便も含む）では、免税品を購入することができます。
というよりも、イギリスを訪れる旅行者がイギリスで免税で物を買える唯一の場所がこの空港です(後はユーロスターに乗る際に利用するロンドン・セントパンクラス駅のユーロスターの乗客専用の待合室の免税店）。
実際にロンドン・ヒースロー空港では、様々なものが免税された価格で販売されています。
どうしてもイギリスのメーカーの商品をイギリスで免税で購入したい場合は、空港の免税店で買うことを検討してください(ただ空港の免税店は品揃えがそこまで良くないのが欠点ですが）。
イギリスで免税手続き制度は復活するのか？今後の見通し
そもそもイギリスの免税手続き制度ですが、ブレグジットによるEUからの完全離脱の時期とコロナが重なったこともあり、免税制度が再開されなかった節があります。
イギリスに限らず海外の観光客による消費は経済の大きな原動力になるため、イギリスでは旅行者向けの免税手続き制度を再導入したいという考えはあるように感じます。
実際に2022年秋にジョンソン首相が辞任してトラス首相になった時に、イギリスの減税政策の一貫として、外国人旅行者向け免税手続き制度の復活も公約の1つとして挙げられていました。
しかし、トラス首相が辞任してからはこの免税手続き制度の復活もなくなり、結局現在に至ります。
他方で、現イギリス首相であるスナク首相は当面の減税はないことを明言しています。そのため、残念ながら少なくともここ1、2年でイギリスにおいて、旅行者向けの免税手続きは廃止されたままであり、免税手続き制度が復活するのは難しいのではないでしょうか。
個人的には、海外からの旅行者の購買旅客とそれによるコロナ禍で痛んだイギリスの観光業界の回復を考えれば、旅行者向けの免税手続き制度を復活しても良いように思います。
実際に、イギリスで免税手続き制度の廃止の継続は、海外からの観光客のイギリスでの消費を妨げ経済に悪影響をもたらすとの声も上がっています。
まとめ
もしイギリスに旅行に行くことを予定している場合には、現在イギリスでは免税手続きが廃止され、免税手続きが行われていないことを頭に入れておくようにしてください。
出来るだけ早く、イギリスで免税手続き制度が復活することを願っています。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございます。
ヨッシー
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