みなさんこんにちは、アシスタントのヨッシーです。今回は飛行機の非常口座席について、そのメリットと注意点について紹介したいと思います。
飛行機の非常口座席のメリット
ANAの非常口座席からの写真。機材は国内線だがかなりの広さがある。
非常口座席とは、航空会社とその飛行機の機材によってその座席数は異なりますが、その名の通り、座席の前もしくは隣に非常口がある座席を言います。
機材によりますが、非常口座席は通路が2本以上のワイドボディーの機材であれば、足元はかなり広く、足元の広さだけで言えば、ファーストクラスよりも広いこともあります。
また、非常口座席は前に座席がないことが多いことから、お手洗いに行く際に隣の人を気にすることはありません。
そのため、特に長距離の国際線であれば同じエコノミークラスでも非常口座席とそうではない普通の座席では疲労感に雲泥の差が出ます。
非常口座席に座るための条件
まず、非常口座席に座るためには、航空会社によって多少の違いはありますが、おおよそ下記の条件をすべて満たしている必要があります。
- 満15歳以上の方。
- ご搭乗に際して付き添いの方や係員のお手伝いを必要としない方。
- 航空機ドアの開閉など、緊急脱出の援助を実施することができる方。
- 脱出手順の案内および乗務員の指示を理解し、他のお客さまへ口頭で伝えられる方
- 緊急脱出時に同伴者の援助をする必要がない方。
- 緊急脱出の援助を実施することに同意する方。
JALの「非常口座席を事前予約されるお客さまへのお願い」 から抜粋。
5については、例えばJALとANAの場合は国内線は8歳未満、国際線12歳未満の子供を連れていないことや、同乗者にご高齢の方、障がいをお持ちの方などが含まれる場合を言います。
また、4についても航空会社によって異なり、航空会社の国の母国語か英語を理解する必要がある場合もあれば、航空会社の国の母国語を理解する必要がある場合もあります。欧米系の航空会社であれば、その航空会社の国の言葉か英語のいずれかを話せれば良いとの場合がほとんどです。
ちなみに、ここでの英語力ですが飛行機の中での簡単な指示内容が聞き取れて、入国審査のやり取りができる丁語の英語力があれば良く、ネイティブレベルまで英語がペラペラであることは求められていません。
実際、私は一度ブリティッシュエアウェイズの非常口座席に座ったことがありますが、入国審査のやり取りレベルの英語力で問題なく座れました。
他方で、英語にアレルギーがある方や、英語で話しかけられて固まってしまう人は、海外の航空会社の非常口座席は避けた方が良いと思います。
英語が理解できないと判断されると、非常口座席から別の座席に移動させられる可能性があります。
非常口座席の予約方法
次に、非常口座席を予約するには航空会社によっては、通常より高い座席予約料金を支払うか、マイレージサービスの上級会員であることが必要となるケースがあります。
例えばJALの国際線であれば、非常口座席を予約するにはJALマイレージバンクのクリスタル以上もしくはワンワールドアライアンスのステータスを持っていなければ、欧米路線であれば、10,000円、東南アジア路線であれば、6,000円の座席指定料金がかかります。
またANAの国際線では、プラチナ以上のマイレージクラブの会員以外は、行先によって4500円から5000円の座席指定料金を非常口座席を予約する際に支払わなければいけません。
LCCや海外の航空会社も似た料金体系となっており、非常口座席は他の座席指定料金より少し高い座席指定料金を払う必要があります。(レガシーキャリアであれば、アライアンスの上級ステータスを持っていれば非常口座席の指定料金が無料という場合もあります。)
ルフトハンザのヨーロッパ域内線の座席指定料金。非常口座席の値段は通常の座席指定料金の倍以上。
他方で、国内線であればJALもANAも直前まではマイレージサービスの上級会員しか非常口座席を予約することは出来ず、直前になれば空いていれば非常口座席を予約することができます。
また、航空会社によっては自動でチェックイン時に座席が振られる場合もあり、勝手に非常口座席にアサインされることもありますが、そもそも非常口座席に座る条件を満たしていないことを伝えると大体は座席を変えてくれます(航空会社によってはせっかく足元が広いからそのままでもいいではないかと言われることもありますが、普通は無料で変更に応じてくれます)。
非常口座席のデメリットと注意点
次に非常口座席のデメリットと注意点について、いくつか紹介していきたいと思います。
離着陸時に足元に荷物を置くことができない。
まず、非常口座席のデメリットとして挙げられるのは、これはバルクヘッド(席の前が座席ではなく壁の座席)でもありますが、離着陸時に手荷物をすべて上の棚に収納しないといけないことです。
離着陸時以外は、カバンなどを足元においても良いですが、離着陸時は必ず上の棚に上げるように指示されます。また航空会社によってはポシェットでもダメという場合もあります。
ちなみに、先ほど私がブリティッシュエアウェイズの非常口座席に座った話をしましたが、ブリティッシュエアウェイズでは、ひざ掛けの代わりに膝にかけていたコートも棚の上に上げあさせられました(これはさすがに厳しすぎる気もしますが。)。
そのため、飛行機の座席の上の棚がいっぱいであれば、遠くの棚まで荷物を持っていかれるリスクがあります。そのため、非常口座席に座る場合は飛行機に搭乗して、座席に着いたら持っている荷物をすべて棚の上に上げることをおすすめします。
離着陸時に機内エンターテインメントを利用できない
非常口座席のデメリットとして挙げられるのが、やはり離着陸時に機内エンターテインメントを利用できないことです。
国内線であれば機材によっては、座席には画面がなく機内エンターテインメント自体、自身のスマートフォンから利用する場合もあるため、そこまで大きなデメリットになりません。(逆に人によっては飛行時間が短い国内線で映画をまるまる一本みたいとの場合もあるとは思いますが。)
国際線のレガシーキャリアであれば、今時はほとんどの機材で個人用画面があります。しかし、非常口座席は特に通路が2本のワイドボディ機であれば、前には座席がありませんので個人用画面は座席の端に収納されているため、離着陸時にはテーブルと同じで座席に収納しなければなりません。
テーブルと個人用画面が座席の横に格納されている。
そのため、非常口座席では、離着陸時に映画などの機内エンターテインメント、機外カメラの映像や今どこを飛んでいるかの地図などを見ることができません。
人の出入りや滞留が気になる
これは国際線で発生する問題ですが、機内食が出る場合に食事の後のトイレ待ちができ、非常口座席前で人が滞留し、落ち着かずゆっくり休めない場合もあります。
また逆に国内線では、乗り降りに利用する飛行機のドアの前に非常口座席があったりします。降りるときはすぐに降りることができますが、他方で飛行機に乗る際には、自分の席の前をひっきりなしに人が通るので、自席に着席してからも落ち着くことができません。
この辺りは、まったく気にならない人もいると思いますが、気になる人の場合は注意が必要です。
その他
それ以外の非常口座席のデメリットは、非常口座席の近くには飛行機のドアがあり、そのドアから外気が入り込んで来るので、人によっては寒く感じることです。
私の経験から言うと、非常口座席でも窓側は少しドアから外気が入り込んでくるので、足元が寒く感じます。寒がりの人にとっては少し厳しいかもしれません。他方で3列シートの非常口座席の一番通路側であれば、気になりませんし、真ん中の席もそこまで気にならない寒さでした。
国内線ではエコノミークラスでは毛布の貸し出しはないため、人によってはひざ掛けなど足元に何かかけるものを用意しておく方が良いと思います。
また機内雑誌やエチケット袋などが非常口座席の壁に、一列分置いてあったりするので、簡単に雑誌やエチケット袋が取れなかったり、他の非常口座席の人に気を使うことも非常口座席のデメリットといえます。
まとめ
今回は、飛行機の非常口座席のメリットとデメリットについて紹介してみました。
個人的には、国際線のとりわけ5時間を超える長距離線のエコノミークラスでは、やはり座席がなく足元が広いため、非常口座席は出来れば確保したい席です。
また、離着陸時に荷物を足元に置けず、エンターテインメントが使えないデメリットについては荷物をまとめて、本などを用意しておけば十分対策可能です。
それ以外の非常口座席についても、予め覚悟していればそこまで大きなデメリットとは言えないと思います。
今回は非常口座席のメリットとデメリットについて記事を書いてみました。最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
ヨッシー
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